むのきらんBlog

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モンスター社員は誰にとっての怪物か

社会保険労務士が「モンスター社員をうつ病にさせる方法」を自分のブログで発信した。(今は削除されている。)

 

モンスター社員には困る。解雇したくても解雇しにくいのが現在の法律と判例です。だからこういう「裏技」が出てくるワケ。

 

しかし、これは不味い。いかなる理由でも従業員を病気に追い込むのは明らかに社会的正義に反します。相手が「モンスター社員」だからといって、会社は不正義を働いていいわけではありません。 こういう主張を社労士の肩書きで公にすることは、「社労士」という国家資格の士業としての倫理規定にも反すると思われます。

 

企業側としては正社員として採用してしまった以上、大変ですが、やはりきちんと就業規則違反の記録、そして正当な指導や処分を行った記録を積み重ねていく、ということしかありません。それがモンスター社員にとっての歯止めにもなります。

 

●モンスター社員は真面目な社員を困らせる

モンスター社員で一番困るのは誰でしょう。会社でしょうか? 顧客でしょうか。そうではなく、職場の上司や同僚です。 本件は、しばしば観念的に「モンスター社員」VS「会社」の問題のように捉えられますが、多くの場合、は「本人対職場」というのが実態です。もちろん、会社に責任があるケースもあるでしょうが。

 

もちろん、人それぞれなので、個人を見て指導することが上司には求められます。そして「モンスター社員」もいれば「モンスター上司」「モンスター経営者」もいます。とはいえ、会社に主な責任があるケースは、特定個人だけがモンスター化することは余りないわけです。(ないとは言いませんし、モンスター上司が放置されているケースは会社に問題がありますが。)

 

●解雇ルールの透明化は社員にとってもプラス

 

したがって「解雇ルールの透明化」は会社のためにもなりますが、ルールを守って働く一般の普通の正社員にとってもプラスになることです。

「解雇ルールの法制化は会社が喜び、社員にマイナス」という意見がありますが、誤解です。