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蓮舫氏の日本国籍非選択は確定か~アゴラ八幡氏はちょっと飛ばし過ぎ~

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蓮舫氏の国籍問題について追及している八幡和郎氏が「日本国籍非選択を隠していた蓮舫氏は代表・議員辞職必至!」と主張しています。

これはちょっと飛ばしすぎな主張と思います。

 

agora-web.jp より (太字は引用者)

 

連休の谷間でニュースにならないことを狙ってか、9月23日(金)に、蓮舫氏が記者会見をして、「私の台湾籍の離脱手続きに関して、先ほど台湾当局から手続きが完了したという報告と証明書をいただいた。それを持って(国籍法が定める、戸籍法に基づく国籍喪失の届け出のため)区役所に届け出に行っている」と発表した。

これは産経新聞電子版の記者会見詳報で判明したことで、通信社の記事では、「民進党の蓮舫代表は23日の記者会見で、父親の出身地である台湾(中華民国)籍の離脱手続きが完了したことを明らかにした」とだけだったので気がつかない人が多かった。

その場で十分に追及されなかったのは、連休中で経緯をよく知っている記者がいなかったとしか思えないが、これはたいへんな発表なのである。

これまでは、日本側の書類では日本国籍選択はしたが、台湾籍離脱をしたかどうかは手元の記録では分からないから、台湾側に問い合わせ、もし、してないようだったら、離脱手続きをするように台湾代表処に依頼した。12日に、まだ残っているという連絡があったので、離脱手続きを進めているようお願いしていると言うことだった。

ところが、今回、明らかになったところでは、そもそも、「国籍選択」を日本の役所でしていなかったのだから、「中国籍」との二重国籍のままであり、それは、日本の戸籍に残っていたはずなのである。

 

民進代表選挙・参議院選挙でも故意の経歴詐称が確定か

したがって、蓮舫氏は自分の戸籍(戸籍謄本に書いてあるのか、原戸籍までさかのぼらなければなからいかは確認中)を見れば、自分が二重国籍であることは分かる状態であり、家族も含めて戸籍を見たすべての人がそれを知っていたと言うことだ。(下記注釈)

つまり、蓮舫氏は17歳以降、いちども自分の戸籍を見たことがないし親や夫とも話題にしたことがないというなら別だが、台湾代表処に照会するまでもなく二重国籍であることを知っていたのであり、私が8月29日この疑惑を提起したのち、9月1日に産経新聞、9月3日に読売テレビで疑惑を否定したときも自分が二重国籍であることを自覚していたことになる。

八幡氏は前段太字部の蓮舫氏の発表から、「国籍選択届出手続きをしていない」と断定しているわけ。

確かに蓮舫氏については疑問があります。しかし、今回発表を冷静に考えると2つの可能性があることがわかります。

 

可能性1:国籍選択届をしていない。なので、台湾籍の離脱による台湾籍喪失を届け出て、国籍選択を行った。

可能性2:国籍選択届をしている。その上で、台湾籍の離脱が完了していなかった。今回手続きをして完了したので、その旨を届け出た。

(補足)

国籍選択は、届け出と外国籍の離脱の2つの方法があります。(国籍法14条の2)

 2 日本の国籍の選択は、外国の国籍を離脱することによるほかは、戸籍法の定めるところにより、日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣言(以下「選択の宣言」という。)をすることによつてする。

可能性1はその一つ目の方法、可能性2は二つ目の方法です。2つ目の方法をした場合でも、外国籍を離脱したら、外国籍の喪失を届け出ることになっています。(戸籍法106条)

 

可能性1は、八幡氏が断定しているもの。しかし、可能性2が残っています。それを全否定するのはフェアではないでしょう。

今回の蓮舫氏の発表は特段、新たな事実が判明したのではなく、前回、蓮舫氏の「台湾籍の離脱が完了していなかったことが分かったので、改めて離脱の手続きをしている」という趣旨の発表を単に受け継ぐものにすぎません。

 

また後半の、戸籍謄本を過去全く確認しなかったのか、そんなはずはない、というのは可能性は高いにしても、あくまで八幡氏の推論にすぎません。

 

いずれにしても、蓮舫氏は、戸籍謄本(含む改製原戸籍)の本件にかかわる内容を公表すべきです。それをしないから、こういう議論が出てくるわけです。

なお、私の心証としても、国籍選択届け出をしていないのではないか(可能性1)、という心証が強くなってきました。

 

なんだか、マニアックなエントリーになりましたが、どうも蓮舫氏批判側、擁護側双方に飛ばしすぎがあるようです。もそっと冷静に、フェアにいきたいものです。

  

(蓮舫氏および関連する主張など)

アゴラ 言論プラットフォーム 八幡和郎氏と池田信夫氏が蓮舫氏国籍問題の主砲

蓮舫 | れんほう 参議院議員 蓮舫氏の公式サイト プロフィール欄に経歴表示あり 

蓮舫 - Wikipedia 生年月日や両親、婚姻等のベーシックデータとして。

国籍放棄問題の渦中にある蓮舫氏、単独インタビュー - Yahoo!ニュース 国籍取得を示す画像の元画像など

 

(蓮舫氏国籍問題についてのベーシックな関連サイト)

法務省:国籍Q&A 国籍取得、帰化、国籍選択などの基本として。

法務省:国籍法

国籍法及び戸籍法の一部を改正する法律 蓮舫氏の場合は、これが該当するのでややこしいのです。

法務省:国籍選択について 国籍選択したものと見なす規定の整理もあって、わかりやすい。(なお、蓮舫氏の場合は、みなし規定に該当しません。)

戸籍法

日弁連 国籍選択制度に関する意見書 国籍選択制度の立法過程と催告等の運用状況の資料として。