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減価償却は節税になりません!~減価償却費は経費だから節税効果があるってほんと?~

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よく、不動産投資や起業なんかを勧める話に、「減価償却費は節税になります!」っていうのがあります。「経費だから節税効果がありますので活用しましょう」みたいに言われますよね。

でも、これね、ちょっと、大いに、間違いなんです。

税理士さんでも間違える「減価償却費の真実」に迫ります。

(目次)

 

減価償却費って

たとえば、コロッケ屋さんを始めようしたタマオ君。自動コロッケ揚げ機を100万円で購入します。

これは、一台で10万円を超えるので、「減価償却資産」として、帳簿に書かないといけません。で、仮に10年で定額法の償却としたら、毎年10万円、減価償却費という経費を計上します。

コロッケの売り上げが年100万円、材料費や光熱費や人件費が70万円。とします。

儲けは30万円。そこから、10万円の減価償却費を引いた、利益は20万円。ここに税金がかかるわけ。

もしも減価償却費が認められなければ30万円に税金がかかってしまいます。

 

だから、「減価償却費は節税になるんです!」っていわれますよね。

これって、

ウソです!

自動コロッケ揚げ機は、タマオ君が最初に買わないといけないよね。だから、そもそも、最初の年のタマオ君の儲けは、30万円ー100万円=ー70万円。で70万円の赤字なわけ。もちろん、赤字で税金を取ってはなりませぬ。

 

でも、税務署はそうじゃないんです。最初の年から、減価償却費の10万円は認めてくれるけど、利益は20万円、ってことで、税金を取るんです。

 

これって、おかしくありませんか?

 

税務署の言い分

もちろん、税務署にも言い分があります。コロッケ揚げ機は10年間使えます。だから1年分のすり減り分である10万円だけ、経費として認めてあげます、ってこと。

 

起業する側で考えてみる

でもね。起業する側の立場で考えてごらんよ。

 

まず100万円払って機械を買わないと、コロッケができないから仕事ができません。その分を頑張ってコロッケを売ったお金で稼いで、元を取るのが先じゃない。100万円が借金で買ったのだとしたら、なおさらのこと。銀行にお金を返すのが先じゃないですか。

それでもって、儲かるようになってから、社会にとっての責任、ってことで税金を払うっていうのが本来ですよね。そもそも、コロッケを売らないで儲からなかったら、コロッケ揚げ機が、社会にとっても無駄ってことになるわけだから。だから、まずコロッケ揚げ機分を、社会にコロッケを売って稼ぐことが先決です。

 

別の切り口で考えます。 

10万円未満のコロッケ揚げ機なら

1台100万円の高性能コロッケ揚げ機の代わりに、1台10万円(正確には99,999円)の小型コロッケ揚げ器を10台買ったら、どうでしょうか。

基本的には全額、買った年、つまり初年度の経費に なります。

だから、減価償却資産にして、減価償却するような設備は、なるべく買わないようにするのが、ビジネスの常識です。

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だから、

減価償却費は節税になるってのはウソ。

本来最初に全額、経費として認めてもらうはずのコロッケ揚げ機代を、10年間にわたってゆっくりしか認めてもらえない、っていうことなんです。

 

その証拠に、また、減価償却資産にしなければならない場合でも、一般に、定額法よりも定率法のほうが人気、ですよね。

それは、定率法のほうが、先に経費として認めてもらえる分が大きいからに他なりません。定率法が選べたらそっちにするとか、なるべく早めに経費にしようとするわけです。耐用年数も、10年なのか5年なのか、どっちの資産なのか、というときは、短い方にしたくなるわけ。

 

だから、減価償却費のルールは、「節税の逆」なんです。

 

じゃあ、

なぜ勘違いするのか

っていうと、たとえば、家を建てると、その建築費は経費として認められません。(ローン控除などの優遇策はありますが)。

で、アパートを建てると、アパートの建設費は、減価償却の対象になるからなんです。

でも、考えて見ると、これは節税でもなんでもないわけ。

だって、自分が住む家は、自分が住むっていう効用がある。アパートは自分が住むんじゃないから、他人に貸すっていう「事業」のためのもの。そこに費やしたお金は、本来はすぐに全額経費として認められるべきですよね。

 

だから、スタートラインに大きな勘違いがあるわけなんです。

 

じゃあ「土地」はどうかって?

事業のために土地を買っても、減価償却費は一切認められません。税務署の言い分は、土地はすり減らないから(いつまででも価値が減らないから)ですって。

おかしいよねっ。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

むのきらんがまた変なこと言ってる、って思うかもしれません。

でもこれ、「キャッシュフロー経営」っていう立派な商売の王道的なものの見方なんですよ。

 

税務署や税理士さんや業者の言い分を鵜呑みにしちゃだめですよぅ!

節税でもなんでもないんですから!

ただ、今はそういうルールになってる、ってだけなんですよっ!

 

「減価償却ができるので節税になる」みたいな言葉を見かけたら、ちょっと待てよって、いったん立ち止まって考えたほうが吉ってことですっ。

 

 

 

オンラインカジノやブックメーカーは違法か合法か~大論争をわかりやすく~

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オンラインカジノやブックメーカーが、一部で流行っています。公営ギャンブルよりも遙かに勝率(還元率)が高いことが人気のもと。

でもね、これって合法なのでしょうか? それとも違法?

ネット上の大論争をわかりやすく整理します。 

 

(目次)

そもそも、

オンラインカジノとブックメーカーって?

オンラインカジノとは、ネットからあたかも、現実のカジノにいるように、いろんなゲームができるもの。海外ではカジノやオンラインカジノが合法の国がいくつもあります。

ブックメーカーとは、いわゆる「賭け屋」。スポーツの勝敗から大統領選挙まで、なんでも賭けの対象にします。イギリスなどでは合法とされています。

 

ここでのお話は、「海外のオンラインカジノやブックメーカーに、日本からネットで接続してお金を賭ける」ということに限定します。もちろん、日本国内の業者が行うオンラインカジノやブックメーカーは違法です。たとえば、「野球賭博」とかね。

 

で。

違法説

違法説は、カジノ専門家の木曽崇さんと弁護士の渡邉雅之さん。階猛議員の協力を得て正式に政府に質問して回答をもらいました。国会議員は政府に文書(質問主意書)で質問すると、政府がきちんと文書で回答してくれることになっています。

政府への質問と解説はカジノ合法化に関する100の質問 : 結論: オンライン賭博は違法であるにあります。

 

政府の答弁 2013.11.1(太字筆者)

衆議院議員階猛君提出賭博罪及び富くじ罪に関する質問に対する答弁書

衆議院議員階猛君提出賭博罪及び富くじ罪に関する質問に対する答弁書

 

一から三までについて
 犯罪の成否については、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であることから、政府として、お答えすることは差し控えるが、一般論としては、賭博行為の一部が日本国内において行われた場合、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条の賭博罪が成立することがあるものと考えられ、また、賭博場開張行為の一部が日本国内において行われた場合、同法第百八十六条第二項の賭博開張図利罪が成立することがあるものと考えられる。
四について
 犯罪の成否については、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であることから、政府として、お答えすることは差し控えるが、一般論としては、富くじの授受行為の一部が日本国内において行われた場合、刑法第百八十七条第三項の富くじ授受罪が成立することがあるものと考えられる。
五について
 御指摘のような観点からの広報については、今後の社会情勢等を踏まえ、慎重に検討してまいりたい。

 

と、いうことで、国がしっかり答えています。

木曽崇さんの解説はカジノ合法化に関する100の質問 : ファイナルアンサー: オンライン賭博は違法であるをどうぞ。

blog.livedoor.jp

 

政府の見解を受けて、東京都の消費者情報でも次のように記載されています。(太字筆者)

「オンラインカジノで一儲け」?不審な誘いに乗らないで!~海外のサイトだから問題ない?そんなことはありません!~ | 東京くらしWEB

相談事例 2 <友人が賭けたお金の一部があなたのものに?>

 友人からネットカジノの説明を聞きにいかないか、と誘われ、近くのファミリーレストランに出向いた。
 「カジノはネット上にあり、オンラインゲームのようなものだ」と言い、「日本では賭博は違法だが、海外サイトなので法律違反にはあたらない」と説明された。ネットカジノの年間売上1%が年2回もらえるし、誰かを誘えばその人が支払った金額の5%がもらえる、と言う。販売権利を得るために18万円が必要らしいが、怪しい話だと思う。自分は契約しなかったが、大学では口コミで流行っている。(大学生 男性)

 

ココに注意!・・・東京都消費生活総合センターからのアドバイス

(中略)
インターネット上であっても、国内で賭け事をすれば犯罪行為となる可能性があります。
海外のオンラインカジノのサイトであっても、国内から参加した場合、刑法で定める「賭博罪」に該当する可能性があります。

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 一方、

「合法説」 

ネットでは、過激な合法説もありますが、法律の専門家による「合法説」の主砲は、弁護士の津田岳宏さん。

2013.9.28 (太字筆者)

www.bengo4.com

五輪やノーベル賞も「賭け」の対象 「海外ブックメーカー」に日本から参加できる? - 弁護士ドットコム

判例はまだないが「違法とされる可能性はある」

「刑法上は、犯罪を構成する事実の一部が日本で行われれば刑法が適用されます。したがって、日本から賭博に参加している以上、賭博罪(刑法185条)が適用される可能性があります。しかし、実は難しい論点があります

難しい論点とは、どんな内容なのだろうか。

賭博罪は、犯罪の性質上、必ず複数の人間が関わる『必要的共犯』とされ、胴元と参加者という向かいあう関係の者たちが共犯となることから『対向犯』と呼ばれています。ところが、胴元であるブックメーカーは合法なので処罰できません。対向犯の一方である胴元を処罰できないのに、もう一方である参加者のみを処罰できるのか、という問題があるのです

かみ砕いていえば、《必ず相手方がある犯罪で、片方だけを処罰していいのか》という問題といえるが、どう考えればいいのだろうか?

「この点について、まだ判例はありません。したがって、現状での回答としては『違法となる可能性がある』ということになります」

つまり現時点では、大手を振って参加できる――というわけではなさそうだ。

●賭博罪の違法性と「公然性」は密接に関連している

ところが、津田弁護士はこのように述べる。

「とはいえ、現実問題、自宅のパソコンからこっそり海外のブックメーカーを利用しても、逮捕される可能性は限りなくゼロに近いでしょう」

いったいなぜ、そんなことが言えるのだろうか。

「賭博罪は風紀に対する罪とされています。その違法性の多寡は『公然性』の多寡に関わります。

日本国が明治時代、刑法を作る際に参考にしたドイツ刑法では、非公然の単純賭博は不可罰でした。そして、日本でも明治23年の刑法草案段階では『公ノ場所』でされる賭博のみを処罰する案でした」

現在の刑法にそう書かれているわけではないが、刑法が作られた時の背景も、法律の運用にある程度、影響があるということだろうか……。津田弁護士はこう続ける。

「自宅でこっそり参加する分には、公然性は皆無です。また、上記のように違法かどうかも明確でないので、いきなり逮捕される可能性はほぼゼロといっていいでしょう」

 

合法説にもいろいろあります。

津田岳宏弁護士の説は正確には、「違法かどうかも明確でないので、いきなり逮捕される可能性はほぼゼロ」という説。

 

なお、津田氏は、別のところで「賭博法を改正してオンラインカジノなどを合法にすべき」という趣旨の主張もしています。けど、これは全く別の話ですね。

 

ところが、2016年3月、

オンラインカジノの客が逮捕された

という事件が起きました。(太字筆者)

www.bengo4.com

インターネット上のオンラインカジノで賭博をしたとして、京都府警が3月上旬、大阪府吹田市の30代男性ら3人を、単純賭博容疑で逮捕した。無店舗型オンラインカジノで利用客が逮捕されるのは、全国初とみられる。

報道によると、3人は今年2月ごろ、オンラインカジノに接続し、「ブラックジャック」で金を賭けた疑いが持たれている。利用したサイトは英国に拠点があるが、日本人がディーラーをつとめ、日本人が参加しやすい仕組みだった。京都府警は、事実上、国内で日本人向けにカジノが開かれて、賭博行為がおこなわれていると判断したという。

今回のニュースについてネット上では、「現地のカジノに行くのはOKで、外国に拠点を置いているカジノにネットを通してプレイするのが違法なのは何で? 」といった疑問の声があがっていた。今回、利用客たちが逮捕されたのは、なぜなのか。渡邉雅之弁護士に聞いた。

●なぜ利用客は逮捕されたのか?

「インターネットによる海外サイトのオンラインカジノに関して、オンラインカジノ事業者やそのアフィリエイト事業者は<国内で賭博に参加していたとしても、賭博罪は、賭博開帳者と賭博者が一緒に処罰される『必要的共犯』が前提である>と説明してきました。

つまり、賭博開帳者が国外犯として処罰されないのであれば、その対抗犯である賭博罪は成立しないので、安心してプレーしてください、と勧誘してきたのです」

渡邉弁護士はこのように述べる。今回、なぜ利用客たちは逮捕されたのか。

「今回の逮捕は、日本人女性のディーラーがゲームを提供していること、日本語でやりとりができたこと、賭博の開催時間は、日本時間の夕方から深夜に設定されていること、といった日本人向けのサイトであったことが、特に重視されたようです。

これは、オンラインカジノの実態が国内において行われていると評価できる場合には、たとえ無店舗型の海外サイトからのインターネットを通じたオンラインカジノであっても、プレイヤーが賭博罪に問われることを明らかにしたものと考えられるでしょう。

 

これに対して、津田弁護士は

「不起訴を勝ち取った」

とのこと。

津田さんの主張を正確に伝えるために、あえてかなりの主要な部分を引用させていただきます。もちろん全文は津田さんのエントリーをご覧ください。(太字筆者)

ameblo.jp

不起訴の勝ち取りーオンラインカジノプレイヤーの件
2017-01-06
テーマ:法律
賭博罪を専門とする弁護士として,新年早々非常に嬉しい結果を出すことができた。
私は昨年から,いわゆるオンライカジノをプレイしたとして賭博罪の容疑を受けた人の弁護を担当していたのであるが,これにつき,不起訴を勝ち取ったのである。

昨年,オンラインカジノをプレイしていたユーザー複数が賭博罪の容疑をかけられた。
彼らのほとんどは,略式起訴されることに応じて(これに応じるかどうかは各人の自由である)軽い罰金刑になることに甘んじたのであるが,そのうち1人は,刑を受けることをよしとせず,略式起訴の打診に応じず争いたいとの意向を示した。弁護を担当したのは私であった。

本件は,海外において合法的なライセンスを取得しているオンラインカジノにつき,日本国内のパソコンからアクセスしたという事案である。
この形態の案件は,従前検挙された例がなく,違法なのかどうかがはっきりしない状況になっていた。
賭博をやったのは認めるが,そのような状況で不意に検挙されたのが納得いかない,というのがその人の言い分であった。

賭博罪の不当性を強く感じている私としても,本件は是が非でも勝ちたい事件であった。
本件のポイントは,いわゆる必要的共犯の論点で語られることが多かったが,私はそれは違うと考えていた。
これのポイントは,被疑者が営利目的のない単なるユーザーであり,罪名も単純賭博罪であるという点である。

<中略>

本件の特徴は,当該賭博行為につき,海外で合法的なライセンスを得ている一方当事者である胴元を処罰することはできないところ,他方当事者であるユーザーを処罰しようとする点にある。
この点は従前,必要的共犯において一方当事者が不可罰である場合に他方当事者を処罰することができるのか,という論点に絡めて語られることが多かった。
しかし,真の問題点はここではないと私は考えていた。
賭博場開張図利罪と単純賭博罪の軽重は雲泥の差である。
賭博行為について,刑事責任のメインは開張者(胴元)が負うのであり,賭博者(客)が負う責任はある意味で付随的である。
賭博犯の捜査は胴元の検挙を目的におこなうものであり,「賭博事犯の捜査実務」にもその旨記載がある。
そこには,些細な賭け麻雀を安易に検挙すべきでない旨の記載もある。胴元のいない賭博を安直に検挙することをいさめる趣旨である。

以上を踏まえたとき,本件は,主たる地位にある一方当事者を処罰することができないにもかかわらず,これに従属する地位にある当事者を処罰することができるのか,という点が真の論点となる。
この点,大コンメンタール刑法には,正犯者が不可罰であるときに従属的な地位にある教唆者や幇助者を処罰することは実質的にみて妥当性を欠くので違法性を阻却させるべき,との記載がある。
賭博事犯において,胴元と客は教唆や幇助の関係にあるわけでないが,その刑事責任の軽重にかんがみれば,事実上従属する関係にあるといえる。

<中略>

結果が出たのは,間違いのない事実である。
本日時点において,オンラインカジノプレイヤーが対象となった賭博罪被疑事件で争った案件は国内でただひとつであり,そのひとつは,不起訴となった。
言うまでもなく,不起訴は不処罰であり,何らの前科はつかない。平たく言うと「おとがめなし」ということだ。
営利の目的なく個人の楽しみとしてする行為を対象とする単純賭博罪の不当性をうったえ続けている弁護士として,この結果を嬉しく思う。そしてちょっぴり誇りに思う。 

 

と、いうことで、勝ち取った不起訴を誇っておられます。

まあ、それはそうでしょう。弁護士の腕の見せ所ですからね。誇って当然です。

じゃあ、合法となったのか

 といえば、どうでしょうか?

それには、「不起訴」の意味を正確に知ることが必要です。

不起訴とは

不起訴には種類があります。 

・罪とならず
・嫌疑なし
・嫌疑不十分
・起訴猶予

の4種類。このうち、「罪とならず」「嫌疑なし」は、いわゆる「無罪放免」です。

一方、「嫌疑不十分」は、起訴するに足りる十分な証拠が集まらなかった、などであり、今後起訴される可能性はゼロではありません。

また、起訴猶予は、「検事が事件を捜査した結果、起訴に足る容疑や証拠があっても初犯であるとか、被疑者が十分反省しているという点を配慮し、起訴するのを止めて、刑事手続きを終了させるのが起訴猶予になります。」ということ。

不起訴処分には種類がある~不起訴処分~ | 刑事事件弁護士相談広場より

 

不起訴の内訳は、平成26年版 犯罪白書 第2編/第2章/第3節から見ると、起訴猶予が7割、嫌疑不十分が2割を占めているのです。

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ちなみに、逮捕・送検されても検察で不起訴になる率は、およそ55%もあります。

 

つまり、不起訴イコール「無罪潔白で真っ白で合法だよっ」ということではないんです。(ただし、有罪が確定するまでは、「無罪」ではあるわけ。)

検察としては、何らかの理由で、今のところは起訴をしなかった、というだけです。その際、津田弁護士の主張を考慮したことはあるでしょうが。 

 

上の統計を見ると、確率的には(?)「起訴猶予」か「嫌疑不十分」である可能性が高そうです。

津田弁護士には、不起訴のうちどれにあたるのか、不起訴理由の理由開示請求をして、それを公開してくれるとありがたいのですが。(詳しい不起訴理由はわかりませんが、4つの内どれか、はわかるので。)

 

また、他の逮捕者たちは、略式起訴に応じて罰金刑が確定していることも、あらためて押さえておきたいところです。どうも「罪とならず」「嫌疑なし」ってわけでもなさそうですね。

 

ここでもう一度、国会答弁を見てみます。

一般論としては、賭博行為の一部が日本国内において行われた場合、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条の賭博罪が成立することがあるものと考えられ、 

なので、今回の不起訴は、国会答弁と矛盾するものではありません。

今回不起訴になった方が、これからも同じような行為を繰り返したりした時や、今後また、別の人が逮捕、起訴、有罪となる可能性は、依然としてあるのです。

 

なお、木曽さんと津田弁護士の主張の対立点である、「胴元が海外なので処罰されないのに、日本の客だけ処罰されるのはおかしいじゃん」論の妥当性については、お二人のブログを見比べて判断されるといいと思います。

木曽さんは最高裁判例、津田さんはコンメンタールを元に主張しています。お二人の主張は噛み合っているところと、噛み合ってないところもあるようです。

カジノ合法化に関する100の質問 : ファイナルアンサー: オンライン賭博は違法である

不起訴の勝ち取りーオンラインカジノプレイヤーの件|賭博罪改正を願う弁護士津田岳宏のブログ

 

いずれも専門家同士の議論なので、とても勉強になりますね。よくよく考えていくと、両者の主張は、水と油、というわけではないようです。それぞれ、いいところを突いています。

 

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さて、ややこしくなったところで、キリッと整理しましょう。

改めて、賭博罪の成立要件について考えます

3つのケースがあります。 

1.胴元が国内なら

違法ですね。 

 

2.胴元が海外なら

ここが論点でした。

 

ちなみに、中国にいるお金持ちがフィリピンのカジノで、現地の代理人に賭けさせるなんてのもあるようです。「中国にいながらフィリピンでカジノ」ですって。

blogos.com

 

では

3.胴元がいなかったら

客と胴元ではなく、一般人同士が、高額なお金を賭けあったらどうか。

 

たとえば、こじま君とおおしまさんが、明日のお天気が晴れかどうか、100万円を賭けたとしたら。晴れになったら、こじま君がおおしまさんから100万円受け取り、ならなかったら、その逆、みたいな。

 

少額の賭け麻雀くらいでは処罰されません。

賭け麻雀が発覚した市長らは賭博罪で処罰されるのか??弁護士が解説(福永活也) - 個人 - Yahoo!ニュース

雀荘や客が賭博の罪で処罰されない理由は??弁護士が解説(福永活也) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

胴元がいなくても、馬券型の賭けゴルフでNECの社員が立件されたケースもあります。

賭けゴルフの違法性、ゴルフコンペの賞金は賭博になるか - 法廷日記

 

なかなか微妙なところですが、警察と検察は、社会的影響を考慮して「お縄」を使っているようですね。一般人同士が、胴元を介さずに、高額なお金を堂々と賭て勝負したら、やはりまずそうです。ということで、こじま君とおおしまさんの100万円の賭けは、基本的には賭博罪でしょうね。

 

と、いうことで。

賭博法の本質は

あたしは、胴元がいるいない、どこにいる、というのは本質ではなくて、 賭博法はやはり、賭博という行為を禁止しているのだと理解します。

 

ちなみに、

「あるべき論」は別

合法か違法か、と合法であるべき、違法であるべき、はもちろん、議論のテーマが違います。あたしは、基本的には合法として、きちんとルールを明確にしたほうがいいと思います。

 

まとめ

「海外のオンラインカジノやブックメーカーに国内から賭けることは違法か合法か」という問いの答えは、

合法とは言えない。ただし、逮捕・起訴されるとは限らない。(逮捕・起訴される可能性はある、けど、その可能性は今のところ割と少ない)

ということだと思います。

今ひとつ、もやもやしますよね。まあ、もやもやすることって、世の中いろいろあるのよねっ。

 

 

ちなみに、完全に合法で「勝てる」ギャンブルはどれかを知りたい方は、

勝てるギャンブルはどれ?~宝くじとFX~ - むのきらんBlogをどうぞ! 

 

勝てるギャンブルはどれ?~宝くじとFX~

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お金が欲しい、と思った時に、宝くじ買いますよね。6億円当たったらすごい。でも、ご存じのとおり、ほとんどの人は当たりません。当たり前だよねっ。

では、勝てるギャンブルはどれなのでしょうか? 

(目次)

 

 

勝てるギャンブルとは

勝てギャンブルの指標は「還元率」。下記金から業者の手数料や取り分や税金などを引いて、どれくらいの割合が、参加者に配当されるか、という率です。

たとえば、10人の参加者がそれぞれ100円を100回賭けて、つまり一人当たり1万円を賭けて、参加者には平均して9,000円が戻ってきたら、

 9,000÷10,000円=90%

で、還元率は90%ということ。

 

代表的なギャンブルでは次のとおりです。

 

・公営ギャンブル:約75%(競馬、競輪など)

・宝くじ:約45%

・パチンコ:約85%

 

この中では、パチンコが有望ですね。

なぜパチンコの還元率が高いかって? それは、公営じゃないからです。 (もっと正確にいえば、国や自治体の財政目的で行われているものではないから)。

で、一番ダメなのは、宝くじっていうわけ。

 

ところで、

そもそも、ギャンブルとは何か

ギャンブルを日本語で言えば、賭博、賭け事ですね。

賭博 - Wikipediaより引用します。

賭博とは、金銭や品物などを賭けて勝負を争う遊戯のことである。 金銭や品物などの財物を賭けて、(偶然性の要素が含まれる)勝負を行い、その勝負の結果によって、負けた方は賭けた財物を失い、勝った方は(なんらかの取り決めに基づいて)財物を得る、と言う仕組みの遊戯(ゲーム)の総称である。

 

日本では、刑法第185条で禁止されています。

賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

 

ですけど、ご存じのとおり、 

日本でしていいギャンブル

っていうのがあるんです。

宝くじや競馬、競輪などの公営ギャンブルは常識。でも、それに加えて、合法のギャンブルは結構いろいろあるんです。

 

賭博及び富くじに関する罪 - Wikipediaの例示をみましょう。

[現金]

金融商品取引法(デリバティブ取引)
商品先物取引法(商品先物取引)
保険法(保険契約)
商法(海上保険契約)
無尽業法(無尽)
競馬法(競馬)
自転車競技法(競輪)
モーターボート競走法(競艇)
小型自動車競走法(オートレース)
当せん金付証票法(宝くじ)
スポーツ振興投票の実施等に関する法律(スポーツ振興くじ)
不当景品類及び不当表示防止法(懸賞金)
お年玉付郵便葉書等に関する法律(お年玉付郵便はがき、夏のおたより郵便葉書)


[現金以外]

不当景品類及び不当表示防止法(懸賞・景品)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(パチンコ・射的・輪投げ)
お年玉付郵便葉書等に関する法律(お年玉付郵便はがき、夏のおたより郵便葉書)

けっこういろんなギャンブルが認められているんですね。意外なところは、「保険」もギャンブルってこと。

これらが認められている理由は、要するに、「禁止するより、一定のルールのもとに認めたほうが、世のためになるから」っていうことです。保険が典型です。

だから、それぞれ特別な法律で規制がかけられています。

これだけいろあるので、「勝てるギャンブル」を考える時には、一般にいうギャンブル以外のものも考えるのがいいんです!

 

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では

日本でしてはいけないギャンブル

はなんでしょうか。

もぐりの賭博に手を出してはいけないことは、誰でも知ってますよね。

 

では、ブックメーカー(賭け屋)やオンラインカジノはどうでしょうか。

ちなみに、これらの還元率はといえば。

・ブックメーカー:90~95%程度。

・オンラインカジノ:97%程度

と言われています。いずれも、上の3つよりは遙かに割りがいいですね。

 

これらは海外に「胴元」(業者)がいて、国内から賭けるわけですが、明確に合法とは断言しにくいものです。個人が少額を賭けていたら、今のところ、あんまり捕まらないらしい、というだけ。(海外のオンラインカジノに日本で参加していた客が逮捕されたケースもあります。)

これらについては、いろいろ議論があります。興味がある方は、オンラインカジノやブックメーカーは違法か合法か~大論争をわかりやすく~ - むのきらんBlogをご覧になってください。

 

もちろん、日本国内に業者がいて行うケースは違法です。

 

じゃあカジノは?

ところで、ラスベガスなどのカジノはといえば、ゲームによって異なりますが、ざっくり95%程度です。

日本ではもちろん違法です。

 

でも、それって日本でも解禁になるんでしょ?

統合リゾート(IRと略されます)の一貫として、特別な法律の枠内で、特区的に認められる方向で「推進法」が国会で可決されたっていう段階です。

街にあるといわれる、もぐりのカジノが合法化されることはまずありません。(将来的には、検討課題とは思いますけどね。)

 

まあ、これらは置いておいて、明らかに合法なギャンブルをしたほうが、安心だと思いませんか?

 

で、オススメは何か?

オススメは、宝くじとFX(為替証拠金取引)です!

 

ええっ? 宝くじとFXって、全く真逆じゃない。

そうなんです。

そもそも、何のためにギャンブルをするんでしたっけ

1.ワクワク(スリル)を味わいたいため

2.お金を儲けたいから

ですよね。

順に考えます。

 

1.ワクワク(スリル)を味わいたいため

多額のお金を賭ければかけるほど、ワクワクも高くなりますが、すってしまうスリルも高くなります。「損するかも」というスリルではなく、「ワクワク」を重視するならば、少額で、多額が得られる可能性があるものがいいですね。しかも、少額で、長く「ワクワク」できるもの。

 

2.お金を儲けたいから

そもそも、ギャンブルは、「ゼロ・サムゲーム」です。誰かが儲かれば、誰かが損する。だれもが「自分は、運がいい、賢い」と思って参加するのですが、ざっくり半数は負けます。それでも、ざっくり半分勝つ可能性、儲ける可能性はあります。

ただし、それは還元率が100%の場合だけ。「胴元」(国や自治体とか業者とか)の取り分は、決してかえってきません。だから、「還元率が高い」というのは、お金を儲けたいという目的で参加する場合の必須条件なのです。

 

そういう視点で、宝くじとFXを見てみましょう。

 

宝くじは最強のギャンブル

えっ? 宝くじ? 勝てないギャンブルの定番じゃなかったの!

そうなんです。でもね、

グリーンジャンボ宝くじは、300円で、一等がなんと3億円! もちろん、それが当たるのは14本しかないけどね。でも、「絶対当たらない」とは言い切れません。誰かが当たるのよ。それは、宝くじを買った人の誰か。あなたかもしれませんっ。

(でも、まず、ほぼ、当たりません。当たり前だよね。)

だから、これを、年に3回買っても、900円で済むんです。当たるまでは、ワクワクしていられるわけ。こんなにお安いワクワクはなかなかありません。

 

ギャンブルは、勝てないのでしたよね。だから、ギャンブルに期待するのは、「ワクワク」なの。そのワクワクでの費用対効果は、日本では、ほぼ宝くじが最強です。

宝くじがなぜナンセンスなのにワクワクするのかは、宝くじを買うのはナンセンスか~宝くじと再配分~を読んでみてね。

 

なんと、宝くじを災害の被災者に寄付する奇特な方もいるんですね。気持ちはわかるけど、これはちょっとオススメしません。もったいない善意~60万円の宝くじを寄付することはモッタイナイ~ だと思います。

 

でね、もう一つ。

FXは最適なギャンブル

です。

FX(為替証拠金取引)は、金融商品取引法(デリバティブ取引)の一種なんです。ですから、ルールのもとに合法的に行えます。

なぜオススメするかといえば、3つの理由です。

1.還元率が(普通のギャンブルに比べ)圧倒的に高い。

2.少額でいつでも行える。

3.損を出した時に、限定できる。

ってこと。

 

1.還元率はどれくらい

たとえば、ドルと円では、スプレッドと呼ばれる手数料は1ドルあたり0.3円前後。

1ドル110円とすれば、0.3円÷110円=0.27%。

還元率としてみれば、

100%-0.27%=99.73%

っていうことになります。上げたギャンブルに比べて、圧倒的な還元率ですね。 

 

2.少額でっていくらから

5万円くらいからできます。(業者によっては、5000円からできるところも)

 

ドルを買いポジションで1万ドル分持った場合。証拠金の25倍の取引というケースで計算。

110円×10,000÷25倍=44、000円。

 

3.損を出したときは?

「証拠金」というお金をあらかじめ、証券会社に渡します。一番損をしても、証拠金が丸損、で終るように、証拠金を超えた「勝負」はできないように設定ができます。「ロスカット」という仕組みです。

 

と、いうことで、FX、ギャンブルとしては、なかなか優秀です。

 

では 

どのFXがオススメか

といえば、FXについては、いろんなサイトがありますので自分で調べてください。

大手ネット証券会社が行っているのが、まあ安心度が高いと思います。

 

FXの他にはないのか

FXに似たようなものもいろいろあります。

FXのギャンブル性を高めたものに、「バイナリー・オプション」というのもあります。これは、500円程度の金額から参加ができ、「ドルが上がるか下がるか」という、「方向」に賭けるものです。可能性5分5分2択に賭ける、いわば丁半博打みたいなものです。

(FXは、方向だけでなく、「どれだけ上がるかどれだけ下がるか」によって、儲けや損失が異なります。)

 

また、株の売買も、ギャンブルの一種という側面もあります。入門編としてはFXはオススメです。それ以外については、またの機会に。

 

ところで、 ここまでオススメしておいて、

そういうあたしはどうかって?

えっと、いろいろです。

いわゆるギャンブルは大体負けてます。ラスベガスのカジノでも、あっさり負けました。

FXや、株式、オプション取引、などなどの投資とか投機とか呼ばれる世界では、勝ったり負けたりですが、トータルで見れば幸いなことに勝ってます。

 

人生では?  いろいろ失敗もしてますが、この世に生を授かって、日本人に生まれて、今のところ、戦争にも飢餓にも遭わず、難民になることもなく、まあ、ちょこっと勝ったかな、と思ってます。

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まとめ

ギャンブルに何を求めるのか。

夢を買うのか、実利を求めるのか、っていうことですね。

その組み合わせが大事、ということなのよね!

どうせなら、ギャンブルをうまあく取り入れて、楽しく暮らそうね!(無理して取り入れなくてもいいけどw)

 

  

なお、このエントリーは、ギャンブルを奨励するものではありません。また、宝くじやFXで勝つことを確約するものでもありません。(あったり前だよね!)

あくまで、自己責任で、納得がいくまで調べてからやりましょう。

 

お弁当、温めますか? でドキドキできますか?~どきどきするのは、どういう時か~

どきどきすることって、近頃ありますか? 

ドキドキするって、どうしてなんでしょうか。

dkdkしたい人、寄っといで!

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まず、「ドキドキ」の古典だと思う例を一つだけ。

「白鳥の歌なんか聞こえない」という小説があります。

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画像:新潮文庫

 な、なんと1971年の庄司薫という人の小説。

当時の最先端の風俗を背景にした、「切ないほど静かで、不思議に激しい、現代青春文学の金字塔。」とも、「ラノベ(ライトノベル)のご先祖様」、とも呼ばれています。

 

小沢さん、由美ちゃん、主人公の19歳で浪人生の薫くん(カオルくん、作者と同じ名前ね)は、ふとしたきっかけで、女友達である由美の先輩の小沢さんという女性の、病床にあって死に瀕している祖父の家にいくことになります。3月の冷え込む深夜、物音一つしないその家で、小沢さんと二人、時を過ごします。

そのときに、小沢さんが、「全く物理的に寒いので、純粋に物理的に温めてくれない」と薫くんに頼みます。薫くんは、腕を小沢さんの肩に回して、小沢さんを温めます。(暖房つけないのかよ!っていうつっこみは、なしです。当時だって、暖房くらいはあります。)

ここ、非常にスリリングな場面ですよね。年上の女性である小沢さんは、初対面の薫くんに恋愛感情があるわけではありません。由美のボーイフレンドであることも重々承知です。

薫くんも、別に小沢さんに恋愛感情を持っているわけではありません。彼が「好き」なのは、由美なのです。

それでも、二人は、スリルを感じ、スリルを共有します。

 

これなんですよね! ドキ・ドキって!

恋人と手を握ってドキドキするでしょうか?

幸せは感じるでしょうが、ドキドキとは少し別物。それよりは、恋人でない人と手を握るときに、人はドキドキします。ときめく、とも言いますね。

 

もちろん、相手がプロ(いわゆる水商売や風俗)であれば別、なんでしょうね。あたしはよく知りませんがっ。

そういうプロでなくても、たとえばプロのマッサージを受ける時に、そういうドキドキはありません。もちろん、相手もプロですから、ドキドキなんてしないわけです。疲れちゃいますからね。

 

ドキドキが発生するのは、素人同士、恋愛関係未満が、別の理由(大義名分というか口実でも)で、手を握ったり、接触することで生まれます。

 

恋愛テクニック界隈で有名な、あの、

吊り橋理論

というのがあります。危険を共有する感覚、ドッキンっていうのが、恋愛感情に転換される、っていう法則です。脳科学的にそうなんですって。

吊り橋では、ついでに「危険を回避する」っていう「口実」で手をつないだり、肩に手を回したり、っていう自然なボディタッチができちゃう、っていう便益も、もれなくついてきます。

 

でね。吊り橋の上でなくても、素人が「仕方なく」そうする時に、ドキドキは、発生するのです。

 

共同作業、一緒になにかする、一緒にいる、ということは、それだけでドキドキ、なんです。

だから、シェアハウスやルームシェアはオススメなんです。

 

結婚して初めて同居する、というのが日本では普通です。しかし、それはちょっともったいない。

まず、同居して、で、必要になったら結婚する、でいいじゃないですか。

 

同居してみないと判らないことが沢山あります。いびきをかくかどうか、とかね。

いびきはともかく、日常の生活習慣のすりあわせが大切です。それがないと、ストレスが発生します。

 

一旦、婚姻届を出すと、よほどのことがないと、離婚はしにくいもの。それよりは、気楽に同居しましょう。

 

って、なんだか話があっちこっちになってますね。

名曲にもありました。 

ユーミンの14番目の月にもドキドキ

松任谷由実に「14番目の月」という曲があります。

15番目の月っていうのが満月。ゴールイン、相思相愛、恋愛満願成就ってこと。

14番目の月は、そのちょっと前、まだ告る前、みたいな。そこが一番スリリングだし、恋愛の醍醐味だよっていう曲です。

この曲にも、土器土器のいろんなシーンが詰め込まれてるよ。 

 

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でね。

さっき、プロとの間はドキドキできません、て書いたけど、それと矛盾するようだけどね。

ドキドキは一方的にできるんです。

ドキドキは一方的にできちゃうんです。相手がなんとも思ってなくても、自分が勝手にどきどきするのは、相手に止められないわけ。ま、DOKIDOKIしてるのをさとられるのが いいかどうかは、ケースバイケースですけどね。

 

だから、DKDKしちゃおうよっ。

 

いつもいくコンビニで、ちょっと気になるあのこでもいいからさ。

お弁当、温めますか、でどきどき

「お弁当、温めますか?」って聞かれて、「えっと。あの、あっためてください!」って答えてみてね。

でね。そこの「言葉」の言い方がポイント。その時、普通以上、異常以下、がポイントです。普通なのか、そうでないのか、がわからなくて、店員さんが、え? ってなるくらいが「適温」です。やる前にちょっと試してみてね。

何かが生まれるかも? たぶん生まれないけどね。でも、それでいいんです。ドキドキできますよっ。

間違っても、急激に間合いを近づけようとして、「自分も温めてほしいんですっ」なんて言っちゃだめだよっ。コンビニ中が絶対零度になっちゃうからね。

 

ちょっとした意外性をみつけて、ときどき、どきどき、しようよねっ!

生きているのが、ちょっと楽しくなりますよっ!

 

重要事項説明は契約当日でいいのか~事前にしっかり確認を~

家や土地を、買うときや借りるとき、契約書に署名する前に、「重要事項説明」っていうのがありますよね。なんだか儀式みたいなアレ、業者さんの言うなりにチャチャッとやっちゃうと、後になって困ったことになるかも、っていうお話です。

 


(c) .foto project

重要事項説明はいつ?

重要事項説明は、契約の前にすることになっています。

宅地建物取引業法第35条 重要事項の説明等) 太字筆者

宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者(以下「宅地建物取引業者の相手方等」という。)に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。

しかし、この「契約の前」というのがくせ者。契約書にハンコをつく当日でいいわけです。というか、現実のほとんどの重要事項説明は、そのように行われています。重要事項説明書を業者(宅地建物取引士)が読み上げて、「質問ありますか? なければ、こちらに署名捺印を。続いて契約書に移ります」っていう感じ。

さらに、「説明を省略していただいて結構です」なんていう「当事者」もいるわけ。(それで業者が「では、そいうご要望でしたら説明を省略させていただきます。」っていのは、違法です。とはいえ、現実にはあります。)

そんな感じで、不動産の取引現場では形骸化しているのです。

 

「重要」だから「重要事項説明」

当事者は、早く手続きを済ませたい、ハンコを押してすっきりしたい、という気持ちで、契約当日は サクサク進みます。

 

でもちょっと待ってください。本当にそれでいいのでしょうか?

そもそもなぜ、「重要事項説明」というのが始まったのでしょう。それは、契約当事者を保護するためです。業者は早く契約をしたいので、不利なことを言わないことがあります。それで買い手や借り手が泣きをみないために、必ず説明しなくちゃいけませんよ、っていうことを法律で決めたわけ。

 

実際に、そんなはずじゃなかった、と後で問題になることがあります。

たとえば、地震で液状化が起きて買った家が傾いた、なんてことも。そういう危険があることを、あらかじめ教えておいてくれたら、買わなかった、とあとで悔やんでも遅いのです。

重要事項説明書がないと、あとで、言った言わない、ということも証明が困難で、水掛け論になるわけです。

 

重要事項説明書は事前にもらえるか

こんなに大事な重要事項説明。しっかり読み込んでおこうと思って、「説明書を読んでおきたいから、事前にください」と頼んだ時に、快諾して送ってくれる業者と、「契約当日にならないとできません」、という業者があります。

前者ならば、まあ合格。後の業者は、要注意です。契約のタイミングが非常に早く、重要事項説明書の準備がぎりぎりにならないと間に合わない、といった事情があれば別ですが、重要事項説明は大切だからこそ、法律で業者に義務づけられているものです。もし、そこで、納得できない内容ならば、契約をしない、といった「覚悟」が必要なものなのです。

 

ところが実態は、契約当日になってはじめて書類を見せることが結構横行しています。

そこで内容に心配な点があれば、業者に聞くわけですが、微妙な内容であれば、他の専門家にセカンドオピニオンとして尋ねたくなるはず。不動産業者は、一通りの知識は持っていますが、たとえば、土壌汚染や建築などの個々の分野での専門家ではありません。ですから、難しい内容であれば、本来はその分野の専門家に相談すべきです。

しかし、契約当日では、到底そんな時間はありません。

契約の相手、たとえば売買の契約でしたら、売り手も目の前にいます。そういう状況で、大金の契約に、いまさら「ちょっと待った」とはなかなか言いにくいものです。

 

ですから、重要事項説明書は、最低でも、契約の1週間くらい前には送ってもらって、十分に読み込み、疑問があれば問い合わせたり、別の専門家に相談する。最悪、契約予定日をずらす、といったことが必要なのです。(契約予定日をずらす、というのは、相手があるため、実はなかなか難しいことなのですが、十分に正当な理由があれば基本的には可能です。) 

 

ところで、これまで売買の場合の買い手や、賃貸の場合の借り手の側を前提に考えてきました。

一方、 

売り手や貸し手はどうでしょうか

法律上は、業者は売り手や貸し手に説明する義務はありません。とはいえ、業界では、売り手や貸し手にも、書類を渡し説明することが望ましいと指導しています。重要事項説明書は、売り手や貸し手にとっても非常に重要だからです。

 

なぜなら、もしも、何かのトラブルになったときに、トラブルの矢面に立つのは、業者だけではないからです。

たとえば、土壌汚染といった隠れた瑕疵(かし、問題点)があった場合、業者は調査や説明責任を追及されますが、瑕疵担保責任などの責任は、あくまで売り手にあります。

ですから、重要事項説明は、売り手や貸し手の側にとっても重要です。こちらも事前に、業者からもらって、よく確認しておくことが大切です。

 

業者が重要事項説明で失敗したり、業者も知らなかった場合、結果的にそのトラブルは、売り手や貸し手にも回ってくる可能性が高いのです。

買い手や借り手にとってはもちろん、売り手、貸し手にとっても、とても大切な重要事項説明。業者のペースにはまらずに、面倒でもきちんと確認することが大切ですね。

 

あとで問題が起きて悔やんでも、その時では遅すぎるんですっ。