iTune Storeでオンデマンドのレンタルが始まったので、観ました。(アマゾンのほうが100円安かったことが後で分かりました。画像はアマゾンより。)
スター・ウォーズシリーズでいつものことながら、チャンバラシーンは、眠い。目を休める時間にするのが丁度良いです。
それはさておき、全体としては当然ながら普通に美味しい作品でした。
ほぼ最初の作品(物語では4番目)と同じ構成。なつかしのものが沢山出てきますし、わざと似せた設定だらけです。オールドファンの期待に手堅く応えつつ、スターウォーズを初めて観るような新たな層を取り込むためには、まあ、鉄板の構成といえるでしょう。
そういう大人の事情は無視した場合、私が観たかったものは何であったかが分かりました。
以下、若干のネタバレあります。
スターウォーズサーガは、家族の物語などとルーカスは言います。しかし本質的にはそれはどうでもよいのです。面白いSF冒険活劇であるべき。初期3部作はそれが存分に出ていました。
冒険活劇であるためには、巨大な悪と善、そしてちょいワルが不可欠です。
ルパン三世で言えば、カリオストロ伯爵が巨大な悪、クラリスが善、ちょいワルがルパン三世ですね。
初期3部作は、もちろん、ダースベイダー(と皇帝)が巨大な悪、レイア姫が善、ちょいワルはハン・ソロです。ルークは若頭といったところ。
ちょいワル、という表現は本当は使いたくありません。が、もっといい表現が浮かばなかったので。ハン・ソロはルパン三世であり、寺沢武一描くところのコブラです。レイア姫がいいのは、戦う姫様だからです。美人かどうかは関係ありません。
私の注文は、「徹底的に、レイアとハン・ソロが活躍する、大きい大人向けの冒険活劇に徹してほしかった」ということ。
いくつになっても夢と理想とそして愛を追う、そういう姿が見たいのです。したがって、レイアは年を経ても相変わらず反乱軍(今回は「レジスタンス」)の頭目。ハン・ソロは、密輸業者。レイアとハン・ソロは一旦結ばれても、やはり、放浪癖で組織にしっくりこないハン・ソロには姫の夫は務まらず、借金だらけの渡世人です。ダース・ベイダーは昇天しちゃったので、新たな強敵は必要ですが、それは誰でもいいでしょう。
借金取りに「毎度のその古い手は通じない」といわれたハン・ソロですが、前の手を使えないとして、新たな手練手管を開発してほしかった。それが大人のファンタジーというもの。
レイアとハン・ソロが、くたびれてきた肉体にむち打って、その分、老獪な経験と知恵で難局を乗り切る、そんな映画にしてほしかった。
ルパン三世と峰不二子は永遠に歳を取りません。二人とも見果てぬ夢を追っています。レイアとハン・ソロにも、いわば、そういう永遠の子供であって欲しかったのです。
そういうムードはややありましたが、今回は、新たなヒロインが登場しました。そして、ハン・ソロは、なんと次作は出られないことに。新たなヒロイン、それも悪くありませんが、やはり活躍してほしかったのはレイアとハン・ソロです。
なので、私の好物の大人の映画は、こういう映画たちです。
(画像はアマゾンより。)画像の大きさが違いますが、どちらもおすすめです。
批評というより、感想、いや願望になってしまいました。今宵は、フォースの覚醒を私流に脳内変換しながら、床につくことと致しましょう。