あちこちで、保育園や保育所を新設しようとすると、地域の反対で、みたいな話しが出ています。
こちらの記事もその一つ。個別にはいろいろな事情があるのでしょう。しかし、今回はちょっと違う視点で考えてみます。
「子育てイコール保育園」というマインドセットから脱却しようよ、というお話。
(目次)
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縦割りの発想
保育には保育園(保育所)。老人には老人ホーム。小学生には小学校。 市民教育には公民館。地域にはコミュニティセンター。本を読むのは図書館で。などなど。足りないといえば、新設するのが行政の仕事ってことになるのよね。
こういう発想って、組織が縦割りで風通しが悪い蛸壺っていわれる、燃費不正が発覚した三菱自動車と同じ、っていうとちょっと飛躍しすぎかな。
でも、だから、あっちこっちで、土地が足りないって言ったり、その一方で作っちゃった箱物が余る、ってなるのよ。 東京都でさえ保育需要も数年で逆転するという予測だし。(保育需要は無限とすればまた別の話しですが) 。アパートの空室は、東京都でさえ3割を超えたという報道もあります。杉並区だって住宅地は結構空き家だらけよ。(あ、個別事案になりました。今回はここには踏み込みません。)
もうね。もったいなさ過ぎ。金持ちの発想すぎじゃん。
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大事なのはハコモノ?
そうじゃないよね。大事なのは、子育てであり、生きがいであり、学びである。その原点を忘れないようにしたいな。機能別に分けたハコモノではありません。
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老人ホームはお好き?
そもそも、老人だけの「老人ホーム」に入りたいですか? 私はまっぴらごめん。ぴちぴちした若者や子供に囲まれていたほうが楽しいに決まってる。
教育って何ですか? 社会人になるためだよね。社会って何? いろんな人が暮らすところのこと。だったらさ、同じ年齢だけを集めるってのは、本当にいいのか、っていう疑問が湧いてきませんか?
むしろ「隔離」がどうしても必要なケース以外は、極力混ぜるのがこれからは吉だと思う。それが多様性とか柔軟性とか、世代間交流とか、要するに「人間らしい暮らし」ってもんじゃないかしらね。
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実際に
実際に、こういうハコモノでない例はいろいろあります。ごく一例だけ触れてみますね。
たとえば欧米では、ベビーシッターやナニーに保育を頼むのも普通。ハコモノじゃないの。
また、保育所と老人ホームを融合させた施設もあちこちで始まっています。
そして、グループハウジング、っていうのもある。これは、いろんな人がまるで家族のように一緒に住む形態です。